2007年 02月 06日
銀座・ルパン Bar Lupin Ginza |
ルパンに初めて行ったのは、20代それも前半の頃。
カクテルバーに行ってみたいと、背伸びして勇んで出かけたものです。かの太宰治も芥川龍之介も通ったという銀座の老舗に臆して、そうっとドアを開けた若輩者でしたが、お店の人はこの若造に皆優しかった。これが一流のお店の証拠と感激した記憶があります。気位ばかり高くて客に高飛車な態度を取る店などは、接客業の資格は無いと思うのですが、どうでしょう。
それから折に触れて何度も紛れ込み大人の雰囲気を楽しんで来ましたが、先日久しぶりに行ってみたら、客の中でも自分が相当大人の部類に入ることに気付き愕然としました(笑)月日が経つのはほんに早いものです。
バーテンダーのおじ様の他、カウンターの中にいたおば様達三人は一人になり、代わりに若い女性が二人入っていました。ここにも月日を感じます。とは言え、お一人残ったおば様は、昔と変わらず髪を高くこんもりと結い上げバーテンダー用のベストをきりっと着こなした姿で、いや〜、堂々としたものです。突き出しのキュウリもお店の居心地も昔と変わらず。こういうお店は、このまま末永く続いて欲しいと思うのです。私に娘か息子がいたら絶対連れてっちゃうお店です(笑)
コリドー街で焼き鳥と焼酎を戴いてから行ったせいか、ぼんやり何も考えずにカウンター席に座ってしまいました。そのため「何になさいますか?」と聞かれて、頭に浮かぶまま「ジンリッキー」などと言ってしまったのが悔やまれます。連れは「オールドファッション」とか頼んじゃってもう閉めに入ってるし(汗)
せっかくなんだから、もうちょっとカクテルらしいものを注文すれば良かった。カクテル一つだって一期一会ですものね。この歳でその友達と一緒に座るルパンのカウンターなんて、もう二度と無い訳です。ふう。それも縁かしらね。また行かなくっちゃ。
by maonekocat
| 2007-02-06 17:01
| 旅*ちかば